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社外CMO・CMO代行を検討する前に|外部人材で解決すること/しないこと

マーケティングの責任者が社内にいない。採用しようとしても、条件に合う人が見つからない。こうした状況で社外CMOやCMO代行が候補に上がります。ただし、外部人材で解決できることとできないことははっきり分かれています。この記事では、検討前に押さえておくべき境界を整理します。

社外CMOとは

外部の人材が、非常勤や業務委託の形でマーケティング責任者の役割を担う形態です。週一回から月数回程度の稼働が一般的です。

コンサルとの違いは、提言で終わらず意思決定に関与する点です。ただし、この違いが契約で明確になっていないケースも多く、実態はアドバイザーということもあります。

検討を始める前に、自社が何を期待しているのかをはっきりさせてください。

解決すること

外部人材が効果を発揮するのは、次の3つです。

判断の型を持ち込む

何を見て決めるのか、どの順番で考えるのか。経験のある人はこの型を持っています。

例えば予算配分を前年実績ではなく伸び代で決める、未達の幅で対応を変えるといった判断の作法です。これを社内に残せれば、契約が終わっても価値が残ります。

社内では言いにくいことを言う

長く続いている施策を止める、社長の指示に疑問を呈する。こうしたことは、社内の人間には難しい場合があります。

外部の人はしがらみがない分だけ、事実をそのまま伝えられます。ただしこれは、経営層が聞く姿勢を持っている場合に限られます。

採用要件を言語化する

見落とされがちですが、実は最も効果が大きい使い方です。

マーケティングの人材を採るとき、何ができる人が必要なのかを社内で定義できないことがあります。外部人材に現状を見てもらい、必要なポジションを言語化してもらうだけでも、採用の精度は上がります。

解決しないこと

こちらのほうが重要です。期待を間違えると、数ヶ月で契約が終わります。

実行する人がいない問題

最も多い誤解です。方針が決まっても、手を動かす人がいなければ何も進みません。

週一回の稼働で実作業まで抱えられることはほとんどありません。実行体制がゼロの状態で社外CMOを入れると、良い方針が出てくるだけで実行されないという状態になります。

権限がない問題

外部人材に予算の決定権を渡す企業はほとんどありません。結果として、判断する人として招いておきながら、毎回社内の承認を待つことになります。

この状態では、外部人材の役割は実質アドバイザーです。それ自体は悪くありませんが、その前提で契約しないと両方が不満を抱えます。

社内の合意形成

営業部門との境界、商品部門との調整。こうした部門間の話は、外部の人だけでは進められません。

社内に推進する人がいて、外部人材がその人を支える形なら機能します。外部人材に合意形成まで任せる前提だと、進まないことが多いです。

週一回でできること

稼働日数から逆算すると、期待値のズレを防げます。

週一回8時間なら、月に32時間です。このうち会議と状況把握に半分使うと、実際に考える時間は月16時間程度です。

この時間でできるのは、優先順位の判断と、重要な判断への助言までです。施策の設計や実行の管理まで期待するなら、週2〜3日の稼働が必要になります。

成果が出るまでの期間

最初の1ヶ月は現状把握に使われます。施策の一覧、使っている金額、人の配置を把握するだけでこの程度かかります。

判断が数字に現れるまでは、そこからさらに数ヶ月必要です。3ヶ月で判断しようとするなら、判断すべきは成果ではなく、議論の質が変わったかです。

契約前に決めること

ここが曖昧なまま始めると、後で必ず揉めます。

  • 決められる範囲:いくらまでの予算を単独で判断できるのか
  • 担当する範囲:全領域か、特定のチャネルのみか
  • 指示を出せる相手:社内メンバーに直接依頼できるのか
  • 契約の出口:どうなったら終了するのか

4つ目を決めておくと、両方が楽になります。社内にCMOを採用できたら終了、といった形で先に合意しておけば、引き継ぎを前提に動いてもらえます。

残るものを設計する

外部人材はいずれ抜けます。抜けたときに何が残るかを、始める段階で設計してください。

残しやすいのは、判断の基準を文章にしたものです。予算を見直すタイミング、施策を止める基準、担当の分け方。こうしたものは、人が抜けても使えます。

逆に残らないのは、その人の人脈や直感です。ここに依存した運用になっているなら、契約終了後に元に戻ります。

見定め方

実績の見方にコツがあります。

大手での経験よりも、自社と同じ規模・同じ体制での経験があるかを見てください。人も予算もある環境での判断と、両方ない環境での判断は別物です。

面談では、過去にやめた施策を聞くのが有効です。伸ばした話は詰まることなく出てきますが、止めた判断を具体的に語れる人は限られます。

よくある質問

Q. コンサルとどちらが良いですか

問題が特定されていて、解決策を出してほしいならコンサルです。何が問題かから一緒に考え、継続的に判断に関わってほしいなら社外CMOです。契約形態より、関わる期間の長さで分けると分かりやすくなります。

Q. 複数社を掛け持ちしている人でも良いですか

掛け持ち自体は普通ですが、件数は確認してください。同時に5社以上を抱えている場合、一社あたりの深さは限られます。また、同業他社を担当していないかも確認しておいてください。

Q. 社内の抵抗がありそうです

外部の人が入ることをどう伝えるかで変わります。「現場のやり方を改めさせるため」ではなく、「判断の重さを分担するため」と位置づけ、既存メンバーの役割を奪わないことを先に伝えてください。

Q. いつまで続けるべきですか

社内で判断できる人が育つまで、が一つの区切りです。何年も同じ体制が続いているなら、外部人材に依存する状態が常態化しています。それを選んでいるのか、惰性なのかを定期的に確かめてください。

入ってもらう前に揃えるもの

外部人材の最初の1ヶ月は現状把握に消えます。施策ごとの使用額と成果が別の場所にあると、ここにさらに時間がかかります。

Xtrategyでは、施策のスケジュールと予算・KPIを同一画面で管理できます。現状が一枚で見える状態になっていれば、外部人材の時間を判断に回せます。

まとめ

  • 解決するのは、判断の型・言いにくいこと・採用要件の言語化
  • 解決しないのは、実行体制・権限・社内の合意形成
  • 週一回なら、実際に考える時間は月16時間程度
  • 契約前に、決められる範囲と出口を文章にする
  • 残るのは判断基準。人脈や直感に依存した運用は残らない
  • 面談では、伸ばした話よりも止めた判断を聞く

社外CMOを検討する前に、自社の問題が判断の不在なのか、実行力の不足なのかを分けてみてください。後者なら、外部人材を入れても状況は変わりません。

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