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マルチタスクとは?非効率と言われる理由と、切り替えコストの正体

複数の仕事を同時に進めているはずなのに、一日が終わるとどれも進んでいない。マルチタスクが非効率と言われるのは、作業を切り替えるたびに見えないコストが発生しているからです。この記事では、そのコストの中身と、減らす方法を整理します。

マルチタスクとは

複数の作業を並行して進めることを指します。

ただし、人間は同時に2つのことを考えられません。実態は並行ではなく、高速な切り替えです。資料を作りながらメールを見ているときも、実際には交互に注意を移しています。

この区別が重要です。切り替えているのだと分かれば、なぜ遅くなるのかが説明できます。

切り替えコストの正体

作業を変えるとき、次の3つが発生します。

思い出す時間

中断した作業に戻るとき、どこまで進めていたかを再確認する必要があります。

資料を開き直し、前回何を考えていたかを辿る。この時間は、作業そのものではありません。

引きずられる時間

切り替えた直後は、前の作業が頭に残っています。

とくに、前の作業が未完了だった場合に強く出ます。次の作業をしながら、さっきの件が気になり続ける状態です。

準備の時間

ファイルを探す、ツールを開く、過去のやり取りを見返す。

一回あたりは数分でも、一日に何十回も切り替えれば無視できない量になります。

切り替えコストが大きい作業

すべての作業で同じコストがかかるわけではありません。

大きいのは、頭の中に情報を置いておく必要がある作業です。企画を考える、文章を書く、数字を分析する。これらは中断されると、組み立てていたものが崩れます。

逆に、手順が決まっていて考える必要がない作業は、切り替えても損失が小さいです。

この違いを踏まえて、考える作業はまとめて時間を取る、手を動かすだけの作業は合間に入れるという分け方ができます。

避けられない場面もある

マルチタスクを完全になくせというのは現実的ではありません。

待ちが発生する仕事では、切り替えたほうが全体が進みます。広告の審査待ち、先方の返信待ち、レビュー待ち。これらで手が止まったときに別の作業に移れなければ、その時間は消えます。

問題なのは、待ちが発生していないのに切り替えることです。進められる状態なのに別の件が気になって手を出す、という形です。

切り替えるときの工夫

待ちで切り替えるなら、前の作業の状態を一行残してください。

次に何をする予定だったかを書いておくだけで、戻ったときの思い出す時間が短くなります。

切り替え回数を減らす

抱える件数を減らせなくても、切り替えの回数は減らせます。

同じ種類をまとめる

メールの返信、確認作業、数字の入力。こうしたものは、発生するたびに対応せず、一日に二三回にまとめてください。

同じ種類の作業なら、連続しても切り替えコストが小さく済みます。

時間帯で分ける

午前は考える作業、午後は会議と確認、といった分け方です。

完璧には分けられませんが、集中したい作業の時間帯を一つ確保するだけでも変わります。

通知を止める

切り替えの多くは、自分で決めていないことがあります。

通知が来るたびに注意が移り、内容を見なくても一度思考が途切れます。集中したい時間は、通知を止めておくのが確実です。

チームで起きるマルチタスク

個人の工夫だけでは解決しない部分があります。

依頼が分散して届く環境では、どんなに整理しても切り替えが発生します。メール、チャット、口頭、会議での依頼。入口が多いほど、中断の回数が増えます。

依頼の受け口を一本化し、緊急でないものはそこに溜める。このルールがあるだけで、チーム全体の切り替え回数が減ります。

件数の上限を決める

同時に抱える件数に上限を置くと、切り替えの機会そのものが減ります。

目安は3つまでです。これを超えると、各件の状態を把握するだけで時間を使うことになります。

4件目が来たら、どれかを終わらせるか、手を付けずに待機させる。この判断をするだけで、全体の進みは速くなります。

よくある質問

Q. マルチタスクが得意な人もいますか

切り替えの手際が良い人はいます。ただし、この人たちも切り替えコストをゼロにしているわけではありません。得意な人でも、集中できる環境のほうが進みます。

Q. 依頼を断れません

断るのではなく、いつ対応するかを伝えてください。「午後に見ます」と返すだけで、相手は待てます。即座に手を付けることと、引き受けることは別です。

Q. 一つに集中すると他が遅れます

全部を少しずつ進めると、結果として全部が遅れます。一つずつ終わらせていくほうが、完了する件数は多くなります。とくに、他人を待たせている作業があるなら、それを先に抜けさせてください。

Q. 会議が多くて集中できません

会議の間の30分は、考える作業には使えません。切り替えコストを引くと残りがわずかだからです。会議をまとめて、連続した空き時間を作る交渉ができないか確かめてみてください。

抱えている件数を把握する

切り替えを減らすには、まず今何件抱えているかが見えている必要があります。施策が別々の場所で管理されていると、自分の負荷を小さく見積もりがちです。

Xtrategyでは、施策のスケジュールと予算・KPIを同一画面で管理できます。進行中の施策が一覧で見えれば、件数の上限を超えていることに気づけます。

まとめ

  • マルチタスクの実態は並行ではなく、高速な切り替え
  • コストの中身は、思い出す・引きずられる・準備するの3つ
  • 考える作業ほど、切り替えの損失が大きい
  • 待ちが発生する場面では、切り替えたほうが進む
  • 同じ種類をまとめる、時間帯で分ける、通知を止める
  • 同時に抱えるのは3件までを目安にする

まずは一日のうち、作業を切り替えた回数を数えてみてください。思っているより多いはずです。

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